【読書感想文】さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす(ストレングス・ファインダー)/マーカス・バッキンガム, ドナルド・O.クリフトン

やまだです。

今回はこの本というか、この診断について。

ストレングス・ファインダー

見た感じ自己啓発書に見えるけれども、実際はネットでできる自己診断とその説明書なのである。

357Pの取り扱い説明書

この本は事実自己啓発書なのだが、内容の全てが付属コードでアクセスできるストレングス・ファインダーという診断の説明書なのである。

肝心の診断、ストレングス・ファインダー。

この診断は被験者の強みを5つ提示してくれる。ただ、それだけと言えばそれだけだ。

…この診断結果について思いつく限りの言い訳をことごとく潰しながら活用方法を懇切丁寧に説明する、といったオマケ付きなのだが。

例えば、その時の気分で結果が変わるのではないかという疑問について、この本はこう答えている。

ギャラップは先頃、5万人以上の被験者の測定結果をもとに調査を行ったのだが~(中略)~内的一貫性を示す数値の平均は0.785だった。(最高は1)

ここまでハッキリと明示されたらさすがになんとも言えない。

このようなストレングス・ファインダーに関するテクニカル・レポートは巻末資料としてガッツリ羅列されている。

ここまで言われると流石に信用せざるを得ないだろう。

まあ、そもそも診断結果からして信用せざるを得ないのだが。

あなたの長所は何ですか?

だいたい面接で聞かれるこの質問。

ちなみに私にはスラスラと答えられる確信なぞない。

むしろ答えられる人は詐欺師の才能があると思う。

そのような才能をお持ちの方は、どのような才能が求められるか興味あるので診断を受けた上で結果をご一報ください。

まあ詐欺師云々は置いておいて、この診断はその人が持つ才能を教えてくれる。

この才能についてはこれまた独自の基準で選ばれた34個の資質のうち5つものが提示される。

ついでなのでこの診断の概要を掻い摘んで記載しておく。

  • 全部で180問
  • どちらが当てはまるか?という二択に対して、「当てはまる~だいたい当てはまる~どちらとも言えない~だいたい当てはまる~当てはまる」の五段階で選択
  • 1問20秒ほどの選択制、所要時間およそ30分
  • 本書付属のコード1つにつき1回しか受けることができない

つまり、中古本を掴まされてた時点でOUTということだ。

1回限定にも理由があるが、私はそんな理由よりも中古を許さないというスタンス自体が商売上手だなあと思った。

容量(メモリ)の無駄使い

本書の才能についての定義と前提は以下のものである。

定義:

繰り返し現れる思考、及び行動パターンであり、何かを生み出す力を持つ資質。

前提:

  1. 人の才能は一人ひとり独自のものであり、永続的なものである。
  2. 成長の可能性を最も多く秘めているのは、一人ひとりが一番の強みとして持っている分野である。

これ、普通に残酷なことだと思う。

自分の意識とは別にやりたいことがあっても、それが一番の強みではないのならその事を成し遂げることができないのではないだろうか。

そもそも繰り返し現れる思考パターン≒やりたいことなのかもしれない。

ただ、得意なことをやらないと良い結果を生むことは難しいといのは昔から言われているよね。

「適材適所」という言葉がその事実を示している。

ストレングス・ファインダーは現代のシビュラなのか

「貴方が持つ5つの資質を活かせ。それに向く職能を選ぶべきだ。」という趣旨でもうひとつ似ていると感じた表現がアニメにある。

PSYCHO-PASS というハードな表現を多用する虚淵玄が脚本を担当したアニメだ。

このアニメにはシビュラというスーパーコンピュータみたいなものが存在する。

このアニメの舞台である近未来は職業選択の自由を全てシビュラに任せるといった少々ディストピアが入ったような設定がある。

このストレングス・ファインダーの説明書を読み進めるにつれ、この診断ってシビュラみたいだなあと感じた。

診断を信じて、強みを活かせば成功できるぞ、と。

シビュラみたいに他人?に判断を委ね、その結果の強みをそのまま職業に繋げるのはラクだなあと思う。

日本の冗長な就職活動を消し去ることが可能だし。

実際、従業員全員にこの診断を受けさせて人材の配置を行っている企業も海外では存在するらしい。

まあ、最終決定は人に委ねるという慣例自体はここから先、特に日本では長々と続きそうではあるが。

その是非はともかくとして。

Please Tell Me Five Strengths

前置きが長くなったけれど、以下が私のストレングス・ファインダーの診断結果だ。

str

上から順に見ていこう。つまり、強い資質からだ。

ちなみに、引用部分はストレングス・ファインダー付属の懇切丁寧な説明である。

収集心

あなたは知りたがり屋です。あなたは物を収集します。あなたが収集するのは情報――言葉、事実、書籍、引用文――かもしれません。あるいは形のあるもの、例えば切手、野球カード、ぬいぐるみ、包装紙などかもしれません。集めるものが何であれ、あなたはそれに興味を惹かれるから集めるのです。そしてあなたのような考え方の人は、いろいろなものに好奇心を覚えるのです。世界は限りなく変化に富んでいて複雑なので、とても刺激的です。もしあなたが読書家だとしたら、それは必ずしもあなたの理論に磨きをかけるためではなく、むしろあなたの蓄積された情報を充実させるためです。もし旅行が好きだとしたら、それは初めて訪れる場所それぞれが、独特な文明の産物や事柄を見せてくれるからです。これらは手に入れた後、保管しておくことができます。なぜそれらは保管する価値があるのでしょうか? 保管する時点では、何時または何故あなたがそれらを必要とするかを正確に言うのは難しい場合が多いでしょう。でも、それがいつか役に立つようになるかどうか誰が知っているというのでしょう。あらゆる利用の可能性を考えているあなたは、モノを捨てることに不安を感じます。ですから、あなたは物や情報を手に入れ、集め、整理して保管し続けます。それが面白いのです。それがあなたの心を常に生き生きとさせるのです。そしておそらくある日、その中に役に立つものが出てくることでしょう。

才能が形成されるのは幼少期というような記述が本書に記載されていた。

脳内のシナプスのうち強い回路だけが生き残るということだ。

確かに、幼年期を知る幼馴染から「山田はみんなが遊んでるなか一人で図鑑読んでたからな。」なんて言われてた。

確かに、プロ野球チップスのカードを集めていたし、ポケモンカードをコレクションした。

確かに、Magic the gatheringに熱を挙げて京都や静岡の大会に赴いたこともある。

確かに、気に行ったアーティストのCDは全て集めなければ気が済まない。

さらに言うと多くの音楽ジャンルに触れたいという気持ちすらある。

つまり、そういうことなのだ。

なにこれこわい。

内省

あなたは考えることが好きです。あなたは頭脳活動を好みます。あなたは脳を刺激し、縦横無尽に頭を働かせることが好きです。あなたが頭を働かせている方向は、例えば問題を解こうとしているのかもしれないし、アイデアを考え出そうとしているのかもしれないし、あるいはほかの人の感情を理解しようとしているのかもしれません。何に集中しているかは、あなたのほかの強みによるでしょう。一方では、頭を働かせている方向は一点に定まっていない可能性もあります。「内省」の資質は、あなたが何を考えているかというところまで影響するわけではありません。単に、あなたは考えることが好きだということを意味しているだけです。あなたは独りの時間を楽しむ類の人です。なぜなら、独りでいる時間は、黙想し内省するための時間だからです。あなたは内省的です。ある意味で、あなたは自分自身の最良の伴侶です。あなたは自分自身にいろいろな質問を投げ掛け、自分でそれぞれの回答がどうであるかを検討します。この内省作業により、あなたは実際に行っていることと頭の中で考えて検討したことと比べた時、若干不満を覚えるかもしれません。あるいはこの内省作業は、その日の出来事や、予定している人との会話などといったような、より現実的な事柄に向かうかもしれません。それがどの方向にあなたを導くにしても、この頭の中でのやりとりはあなたの人生で変わらぬもののひとつです。

こうしてブログを書いている時点でそうなのかもしれない。

私自信、一人で何かぼーっと考えることが好きだ。

たいていはくだらないことなのが少々悲しいが。

まあ、思ったことを発信するという行為の足しにはなるのではないかと思う。

増やそう、雑記。

でもこれ「貴方にはぼっちの才能がある」っていうのと同等だよね。

未来志向

「もし・・・だったら、どんなに素晴らしいだろうなぁ」と、あなたは水平線の向こうを目を細めてみつめることを愛するタイプの人です。未来はあなたを魅了します。まるで壁に投影された映像のように、あなたには未来に待ち受けているかもしれないものが細かいところまでみえます。この細かく描かれた情景は、あなたを明日という未来に引き寄せ続けます。この情景の具体的な内容―より品質の高い製品、より優れたチーム、よりよい生活、あるいはよりよい世界―は、あなたの他の資質や興味によって決まりますが、それはいつでもあなたを鼓舞するでしょう。あなたは、未来に何ができるかというビジョンがみえ、それを心に抱き続ける夢想家です。現在があまりにも失望感をもたらし、周囲の人々があまりにも現実的であることがわかった時、あなたは未来のビジョンをたちまち目の前に呼び起こします。それがあなたにエネルギーを与えてくれます。それは、ほかの人にもエネルギーを与えます。事実、あなたが未来のビジョンを目に浮かぶように話すのを、人々はいつでも期待しています。彼らは自分たちの視野を広げ、精神を高揚させることができる絵を求めています。あなたは彼らのためにその絵を描くことができます。練習しましょう。言葉を慎重に選びましょう。できる限りその絵をいきいきと描きましょう。人々はあなたが運んでくる希望に飛びつきたくなるでしょう。

I wanna Be xxxx. ということなのだろうか。

夢想家か。どうなのだろう。

どちらかというとディストピアというか破滅の未来を予感して悲観的になるほうが多いのだが。

「練習しましょう。」の言葉に、「練習しよう。」としか返すことができない。

実際、未来なんてわからないのにどうしろというのだという気持ちすらある。

まあ、せいぜい良くなってくれることを願うだけはしているのだが。そこか。

慎重さ

あなたは用心深く、決して油断しません。あなたは自分のことをあまり話しません。あなたは世の中が予測できない場所であることを知っています。すべてが秩序正しいように見えますが、表面下には数多くの危険が待ちかまえていることを感じ取っています。あなたはこれらの危険を否定するよりは、一つひとつを表面に引き出します。そうして、危険はひとつずつ特定され、評価され、最終的に減っていきます。いうなれば、あなたは毎日の生活を注意深く送る、かなりまじめな人です。例えば、何かが上手くいかない場合に備えて、あらかじめ計画を立てることを好みます。あなたは友人を慎重に選び、会話が個人的な話題になると、自分のことについては話しをせず、自分自身で考えることを好みます。誤解されないように、過度に誉めたり認めたりしないように気をつけます。人になかなか打ち解けないという理由で、あなたを嫌う人がいても気にしません。あなたにとって、人生は人気コンテストではないのです。人生は地雷原を歩くようなものです。そうすることを望むならば、他の人は用心せずにこの地雷原を駆け抜けるかもしれません。しかし、あなたは違う方法をとります。あなたは危険を明確にし、その危険が及ぼす影響を推し量り、それから慎重に一歩ずつ踏み出します。あなたは細心の注意を払って進みます。

果たしてこれは強みなのだろうか。

まじめ。そうか、まじめか。

これって「貴方にはコミュ障の才能がある。」と同等だよね。

しかし、用心深いというのは強みになるだろう。

未来という目の前にポッカリ空いた落とし穴に落ちることを避けやすくなるのだから。

回復志向

あなたは問題を解決することが大好きです。さらなる困難に遭遇するとうろたえる人もいますが、あなたはそれによって力を与えられます。あなたは症状を分析し、何が悪いのかを突き止め、解決策を見い出すという挑戦を楽しみます。あなたは現実的な問題を好むかもしれないし、抽象的な問題、あるいは個人的な問題を好むかもしれません。あなたはこれまでに何度もぶつかって、解決できる自信がある分野の問題を探し求めるかもしれません。あるいは、複雑で馴染みのない問題に直面したとき、あなたは最もやり甲斐を感じるかもしれません。あなたが実際に何を好むかは、あなたの他の資質や経験によって決まるでしょう。しかし確実に言えることは、あなたは物事に再び生命を与えることを楽しんでいるということです。底に潜む要因を明らかにし、その要因を根絶し、物事を本来あるべき輝かしさへ回復することを素晴らしいと感じるのです。もしあなたの介入がなかったら、たとえばこの機械は、この技術は、この人物は、この会社は、機能を停止してしまった可能性があると本能的に分かっています。あなたがそれを直したのです。それを蘇生させ、活気を取り戻させたのです。あるいは、あなたらしい表現で言えば、あなたはそれを救ったのです。

私にそのような傾向があったことは驚いた。

そういう資質があるから、プログラマ/システムエンジニアとしての職を選んでしまったのかもしれない。

それが正しいかどうかは置いておくとして。

まあ正直言うと、「ふーん」という感じだった。

じゃあ、どうしようか?

診断結果を受けた感想は、こうだ。

なんだコレ…まあわかるけれど、どう活かせばいいんだ…。

診断に関して納得する一方、こう思ったのだ。

それと最上思考とか別の資質が欲しかったなぁという感想もあった。

何かを極めるのに必要な資質と見られるからだ。

あと、だからジョジョ第五部のボスにシンパシーを感じるんだろうなあ、とも。

しかし、説明書を読み進めるうちに、本当に冷や汗をかくような記述があった。

こちらだ。

併存的妥当性の高い調査を自社で実施した結果、コンピュータ・プログラマーに必要な才能は

  • 順序付けられた思考数字を扱うのが得意な<分析思考>
  • 秩序を求める<規律性>
  • 変化の多い環境に対応できる<アレンジ>
  • 能力をつける過程そのものを愉しめる<学習欲>

この説明書には分野・職務に対しては特に負い目は気にするなという趣旨の文章が載っていたが、確かに資質に対する向き不向きがあるとも書いてある。

私は先の引用文を読んだとき、「どうしよう」と思ったわけである。

向いてないのか、そうか、どうしよう、と。

この診断、逆説的に言えば、「この強みを受け入れ、磨かなければ破滅が訪れるぞ。」とも考えられる。

才能は呪いを伴うのかもしれない。

才能が私を混乱させる

もう一度私の強みを挙げてみよう。

  • 収集心
  • 内省
  • 未来志向
  • 慎重さ
  • 回復志向

どうすれば金銭に転用できるというのだろうか。

如何に現職に適用できるのだろうか。

それとも、新天地を目指すべきだろうか。

だがそうする場合、既に帰還不能点を過ぎているのではないだろうか。

内省の資質が、私を悩ませ、混乱させるのだ。困った才能である。

そして、この才能とは死ぬまで付き合うしかないらしい。

残酷だな、と私は思う。

最後に、これを読んだ方は是非一度この残酷な診断を受けて欲しい。

1600円という費用はかかるが、その金銭に不釣り合いな程の納得・疑問を投げかけてくれること請け合いだ。

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